もう随分と印象が薄れてしまったが、
姉歯事件をきっかけに耐震偽装事件が世の中で騒がれた。
ところが、
耐震偽装はUR都市再生機構(旧公団)物件から始まっているそうだ。
1989年から1992年までの46棟で、
その内20棟は建て替えとなっており、
他の26棟を含めて
335億円を拠出している。
参照:建築ジャーナル 2008年3月号
や
その後、
2008年5月頃、
各全国紙に
“URが賃貸集合住宅を解体へ”
と取り上げられたり、
また、それを受けて、
Yahoo掲示板で
URが耐震強度不足住宅解体方針
といったメッセージが投稿されたりした。
UR都市再生機構は国交省OBによって構成されている。
決して忘れてはならないことのように思えた。
もう10年近く前のことになると思いますが、
新聞(中日新聞?)に
建築に携わる人間は社会人の約1/10にあたる。
と云った内容の記事が記載されました。
そして、今年の春頃、
昨年2007年6月以降の確認申請の厳格化によって、着工件数が
減少したことについて、
福田総理は、謝罪を述べた。
統計資料を探すのが苦手なので、
数字の根拠をしっかりと示せていないですが、
先には1/10と述べましたが、もっと現実には、多いような気もします。
たとえば、
ガスのバルブを作っている人も
工事種別(新築、増築など)にかかわらず、
建築工事にある程度、依存していると思われます。
つまり、
日本の経済や社会は、建築を建てることで成り立っている。
と思います。
そうなると、
大量の失業などの事態を避けるため、
国は、どうしても建築を建てることを規制するよりも
どこか推進する方向になると思います。
その中でも、
たくさんの人を抱えている大企業(大手建材メーカー、ハウスメーカーなど)を
どこか優遇した政策にならざるを得ない状況のように感じます。
衛生設備(便器、洗面など)のようにアフターサービスが充実していないと
不都合なこともあるので、大企業の存在にも大きな価値があるとは思いますが、
日本の建築や住宅が、画一的だったり、何か豊かさに欠けるのは、
そうした事情が大きく影響していると言えます。
【所信表明】 や
【土地と建物】で述べたように、
建物は土地に定着したものです。
個々に状況や条件が違います。
また、建築の中では比較に小さい住宅であっても、それなりに大きいものなので、
周辺や環境にもたらす影響が小さいとも言い切れません。
それらを加味すると、
比較的小さな力(中小、地場の企業や組織)などで、少量で
良質なものが建てれるような仕組みを作ることのほうが、
現代に於いては、適している。
と考えております。
赤瀬川原平さんの著書 “我輩は施主である ” で
施主は王様
設計者は大臣である。
といった内容の記述があります。
大臣(設計者)は、その分野を専門で扱っていますが、
大事な決定権は持っていません。
決定権は、王様(施主)のみに与えられたものです。
ただ、大臣(設計者)は、
王様に有益な情報や判断材料を
示す義務があると考えています。
それは、設計士に限らず、
他の士業―税理士や不動産鑑定士、弁護士なども
共通なことだと思います。
与えられた、或いは得た業務の際に、
施主、クライアントなどに有益なことを進言しながら、
業務を進めることはもちろんのことですが、
それ以前の段階から、
その分野をよくするための
情報提供、情報公開なども重要な業務だと考えてます。